万能に見える糖質制限ダイエットですが、危険性、問題点もはらんでいます。
ご自身にも起こりうる危険性を知っておくことは大切なことだと私は思います。
ではいったい、どんなことが挙げられるのか見ていきましょう。
糖尿病の方や腎臓に持病がある方は見合わせてください。
糖尿病の方や腎臓に持病がある方は、糖質制限ダイエットは危険を伴うので、お辞めいただくか、かかりつけの医師とよくご相談の上、取り組むかどうかを決めてください。
糖質制限食はご飯やパンや麺などの糖質を制限する代わりにタンパク質とお野菜を多く召し上がる食事スタイルになります。
腎臓に疾患がある、もしくは糖尿病で長い間高血糖が続き、腎臓の毛細血管に負担がかかっている状態にあると、タンパク質の分解によって生じる老廃物を除去、排泄できなくなり、体への負担が大きくなります。
このような理由によって、糖質制限ダイエットはお勧めできません。
心筋梗塞や脳梗塞のリスク
糖質を控えてタンパク質を多くとる糖質制限ダイエットでは、タンパク質量の増加に伴って、脂肪分も多く摂ってしまいがちです。
そうなってくると、悪玉コレステロールがたまり、動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞が増えたとの結果も出ています。
また、自己流の糖質制限ダイエットで、糖質だけでなく、間違って必要なカロリーまでカットしてしまうと、筋肉まで削ってしまうことになり、筋肉量の低下を招きます。
こうなると代謝も悪くなり、それに伴って中性脂肪が落ちにくくなってきます。結果的に体への負担が大きくなり、心臓にも大きな負担がかかってくるという報告もあります。
つまり、体型はスリムなのに、体内の脂肪量が多い隠れメタボという状態ですね。お腹が出ていないから大丈夫という感覚ですと気付きにくいという点が怖いところですね。
自己流の糖質制限がもたらす問題点
糖質制限ダイエットを始めると、最初は面白いように体重が落ちていきます。水分と結びついている物質が初めに消化されるために起きる現象ですが、実は、これは本来減らしたい脂肪分の減少によるものではありません。
しかし、この水分が減るためにおきる体重減少によって、ダイエットが成功していると錯覚し、どんどん自己流になっていき、やりすぎ、または偏ったダイエットになることも珍しくありません。
糖質だけでなく、必要な量のタンパク質とお野菜の量まで減らしてしまい、気がつけば慢性的なエネルギー不足に陥って、筋肉量まで減少してしまったという事もよく聞きます。
これでは本末転倒ですね。しっかりと何をどれだけ食べれば良いかを把握してから始めてくださいね。
また、間違った方向へいっていないかどうかを定期的に見直す事も必要ですね。また、「結果にコミットする」で有名なライザップは食分野のプロとトレーナーさんから専門的なアドバイスを受けながらダイエットに取り組めます。
方法がわからない方や、軌道に乗らない方、継続が難しい方などは相談されるのも1つの方法ですね。
糖質制限ダイエット初期に起きうる症状
糖質制限ダイエットは今までのお食事内容とは違ってくるために、体が順応するまでにいろいろな変化が起こることが多いです。
どうも調子がおかしい、無理かもしれない、やめたいと思われる方は、どうぞご無理なさらず、一旦停止されるか、厳しい糖質制限ではなく、緩めからスタートされることをお勧めします。
ご自身のお身体と相談しながら進めていってくださいね。
ここでは、初期に起こりやすい症状をまとめました。
全身のだるさ
今まで糖質をエネルギー源にすることに慣れていた体は、糖からではなく、タンパク質や脂質からエネルギーを作り出さないといけない状況に、ついていけない事があります。
初めの頃は特にこの変化に体がついていけずに、だるさを感じたり、眠くなったり、力が出なかったり、頭痛などを訴える方も多いです。
便秘
糖質制限をするとお米やパンなどに含まれる食物繊維が摂取できなくなるために、便秘になりやすいと言われています。
糖質の少ないお野菜で食物繊維を積極的に摂取する事で改善されていきます。
また、整腸作用のあるヨーグルトや納豆は、同時にタンパク質も摂れていいですね。
口臭や体臭がするようになった
ブドウ糖を使いきってしまった後は蓄えられている脂肪が新たなエネルギー源となります。
この時に放出される物質がケトン体といって、口臭や体臭の原因となる物質でもあります。
まとめ
糖質制限による様々なリスクをご紹介しましたが、大切なのは、ご自身がどういう健康状態で、普段どのような栄養をどの程度摂っているのかを把握し、今のお食事からどのようなものをどれだけ変えていけば良いかをよく考え、よく調べる事だと思います。
また、ライフスタイルに無理がないか、ずっと我慢ばかりすることにならないかなども考えて糖質制限を実行していってもらえればと思います。
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