管理栄養士が考える正しい糖質ダイエットとコンビニダイエットをご紹介するサイトです。

糖質制限中の脳への影響は?脳のエネルギーの必要量と思考力低下や萎縮するのは本当?

糖質制限をすると、脳が使えるエネルギーが減ってしまい、悪影響を及ぼすのでは?

と感じる方も少なくないと思います。

今回は糖質制限中の脳への影響などについてまとめていきます。

【スポンサードリンク】

実はハイブリッド!?脳のエネルギー源

脳のエネルギー源はブドウ糖のみと思われがちですが、実は、「ケトン体」も使えるハイブリットな臓器なのです。

「ケトン体」は肝臓で脂肪が分解されてできる物質で、グリコーゲンが枯渇した時に代替エネルギーとして使われる物質です。

また、健康な人の体においては、糖質制限で糖質の摂取量を減らしても、肝臓の「糖新生」の働きによって「ブドウ糖」を作り出すことが可能です。

つまり、摂取する糖質が少なくても、「ケトン体」と「肝臓で作り出されるブドウ糖」で脳はエネルギーを得て働き続けることが可能なのです。

1日にどのくらいのブドウ糖が必要なの!?

脳に必要なブドウ糖は3〜4g/1時間と言われています。つまり1日に換算すると72〜96g程度です。これに対して、健康な人の肝臓で作り出すことのできるブドウ糖の量は6g/1時間と言われていて、1日あたり約140g程度となります。

つまり、極端にいうと、脳に必要なブドウ糖の量は、肝臓で作り出される量で足りるという計算になります。ブドウ糖のみをエネルギー源とする赤血球の必要量(50g/1日)と合わせても足りる計算になります。

ですので、糖質制限を実施しても、体はそれに耐えられるだけのシステムを併せ持っているのです。とても心強いですね。

しかしここで気をつけていただきたいのは、お食事から十分な量のアミノ酸、脂肪酸があって初めて肝臓で糖新生が行われるという点です。

糖質制限に加えて、その他の栄養素まで制限してしまうと、筋肉を削ってエネルギーを作り出してしまいますので、体に負担がかかります。

こういった糖質制限中に起こりやすい罠にはまらないよう、糖質制限を実施する時は糖質カットの分までしっかりとタンパク質と脂質をとることを忘れないでくださいね。

【スポンサードリンク】

誤解!?糖質制限と脳疾患の関連性

糖質制限を実施して、脳梗塞や脳卒中など、脳への疾患がおこるといった報告を見聞きすることが少なくありません。

これは一体どう言ったことが起こっているのでしょうか?

実は糖質制限を実施するにあたって、「お肉はいくらでも食べて良い」「揚げ物もいくらでもOK」といった、炭水化物以外なら何でもいくらでも食べて良いという極端な考えによるものだと考えられます。

お肉を大量に食べれば比例して動物性脂肪の摂取が増えてしまいますし、市販の揚げ物などはその油の質が良質とは考えにくいです。

こういった食事の偏りから血管への負担が増え、そういった血管疾患につながったのだと考えられます。

ではどのようにすれば予防することができるのでしょうか?

簡単にできる方法として、タンパク質量を増やす際は、単純にお肉の量を増やすのではなく、大豆製品などの植物性タンパク質や魚介類をプラスするようにすると、血管への負担が少なくて済みます。

そして、脂質を摂る際にも注意が必要です。

単に油の量を増やすのではなく、良質な油を意識して摂取するようにしてみてください。

悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす作用が期待できるω3系脂肪酸を豊富に含むえごま油やアマニ油などがオススメです。

朝食は大切!脳疾患をおこさないために

脳卒中などの疾患をおこしてしまう原因に朝食の欠食が挙げられます。

朝にしっかりとお食事をとらなかった場合、どうして脳卒中などの血管疾患を起こしてしまうのでしょうか?

寝ている間も脳やその他の臓器はエネルギーを使って生命を維持しているため、朝は低血糖の状態にあります。そこでさらに朝食を抜いて過ごしていると、飢餓モードに突入し、体は脂肪を溜め込んだり、エネルギーを使わない方向にむかっていきます。

それだけでも体にマイナスな状態ですが、さらに、低血糖の状態なので代替エネルギーとなる遊離脂肪酸が増えて血液がドロドロになり、またグリコーゲンと結合している水分も少ないために血管が詰まったり、傷ついたりし、脳卒中などの血管疾患につながってしまうというのです。

やはり朝食をしっかりと摂ることは体を健康に保つためにとても大切なことなのです。

朝食は1日のスタートを切るのにとても大切なお食事ですので、糖質制限している、していないに関わらず、しっかりと朝食は摂りましょう。

まとめ

いかがでしたか?

糖質制限における脳への影響はそれほど心配しなくても良いように思いますが、しかしそれは、しっかりと栄養が足りるようにお食事をしているのが大前提にあります。

糖質制限におけるお食事をしっかりと摂り、カロリー不足、栄養不足にならないようにしていただきたいと思います。

糖質制限で体のコンディションがより良いものになりますように。

【スポンサードリンク】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

fifteen − fifteen =